ノクシカタとは...

「ノクシ」はデザイン、「カタ」は布という意味です。ノクシカタは、元々は使い古したサリー(インド文化圏の女性が着る民族衣装)などの布を何層にも重ねて縫い合わせ、刺し子を施して布団カバーや肌がけにして再利用するというリサイクルの技術から生まれました。昔は、サリーなどの糸もノクシカタの刺しゅう糸としてすべて無駄なく再利用されていました。現在では、手間がかかるため、なかなか糸までは再利用していないようですが、現在でもバングラデシュの家庭では母親が自分の家族のために、ノクシカタを作っています。そのノクシカタの伝統的な刺しゅうの技術は、母から娘へと受け継がれてきました。

バングラデシュの独立(1971年)後に貧しい女性の収入向上のための仕事として、ノクシカタの製品作りがNGOによって始まりました。今ではバングラデシュのフェアトレードをにとって欠かせないアイテムとなっています。

ノクシカタの特徴は、様々な色でモチーフの刺しゅうを中央、四隅、縁の順で施していき、その後に布と同じ色の糸で空いた部分をびっしりと縫い込んでいく点にあります。ノクシカタのモチーフには、ベンガル地方の女性を取り巻く世界が使われています。

■ノクシカタの生産工程の説明

ノクシカタができるまで

  1. デザイン画の紙の上にセロファンを重ね、デザインに沿って針で穴を開ける。


  2. 布の上に1のセロファンを置き、青色の粉を塗り、刺しゅうのデザインを布に写す。


  3. デザインに沿って刺しゅう。その後、デザインの隙間に布と同じ色の糸で刺し子を施す。


  4. 洗濯して染料を落とし、アイロンをかけ縫製したら完成。


Copyright(c) 2002- ; Fc Company, All Rights reserved.