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フェアトレードについて考える

●事業規模と生産者

  • その1

●日本のフェアトレード

●フェアトレードは最終手段か

●フェアトレードと価値観

●イメージとしてのフェアトレード

●フェアトレードは誰のもの?

事業規模と生産者(その1)

日本においてはフェアトレードを活動の柱とする団体が出来初めてまだそう長い年月というわけではない。なのでどの団体も規模の拡大にともなう問題をそれ程考えては来なかったのではないかと思う。むしろまだフェアトレードという認識を世に広め、規模の拡大を目指しつづけている段階であろう。

実際フェアトレードという認識は未だそれ程一般的にはなっていない。つまりマーケットも未知数であり、これから開拓できる分野ではある。生産者の支援もマーケットがあってのことなので、団体の事業規模が拡大していくことは歓迎すべきことのように思える。

フェアトレード団体の活動のきっかけはそれぞれと思うが、団体の長が縁あった国を支援しているという場合が多いと思う。どの団体も最初は小さな支援から始まり、次第にフェアトレードの理念に重ね合わせ、日本の消費者へ販売を広げていく。生産者の商品も支援団体との密で細かな関わりから品質も向上していき、生産者支援も充実していくことができる。そこまでは素晴らしいと思う。

しかし、日本で利益をだして運営するにはある程度の販売規模が必要になる。また、雑貨などは食品に比べるとリピート率が低く、多くの場合、手作りのものであるため生産数も少ない。市場の小さなフェアトレードではリピート率は極めて重要な問題となる。そうなると、スタッフを抱えて運営している団体などは、取引量も大きくリピート率の高い第一次産品を扱うようになるが、手工芸品などに比べると取扱量の規模が大きい為、マーケットを一層拡大していかなくてはならない。

通常フェアトレードの商品は自然食品店などの小規模な小売店やボランティアグループが主であり、彼らの地道な消費者への訴えと活動がフェアトレードや団体を支え大きくしてきた。それはフェアトレード団体と販売者の信頼関係と密なコミュニケーションから成り立ってきたと言える。しかし食品など量販しなくてはならないものは、大手のチェーンショップやスーパーなどに販売した方が早い。そのためには今までの小売店との直接的なかかわりや取引は負担となる。事業ベースで考えるのであれば小さな取引は切り捨て規模の大きな取引を残していくのが常道である。小売店などの地道な消費者への訴えは、認証ラベルなど画一的で分かりやすい物に換えればよい。

団体を支えてきた小売店よさらば!?

しかし、問題は生産者に対してである。最初に支援してきた生産者団体の多くは小規模生産者であり、生産規模も小さい。特に工場生産によらない手工芸品など量産の出来ない女性グループも多い。バイヤーであるフェアトレード団体の規模が大きくなれば当然生産量は追いつかないし、商品の規格化も求められるが、それに答えるのは困難である。必然的に小規模生産者の切り捨てを考えなくてはならない。

実際、我々が支援しているタイの団体は小規模であり、最も取引量の多かった大手NGOから取引を無くされた団体である。

フェアトレード団体もそれぞれ事情もあり、方法論も異なるので、一概に上記のような訳ではないだろうが、多かれ少なかれ同じような状況はあるはずである。経営を考えるとそれを否定するつもりはないが、そのフォローを如何にしていくかが大切ではないだろうか。


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